トウが立つ

TV予告編で観たディカプリオ主演の『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』。その瞬間、あっトウが立ったと思ったわけです。ディカプリオ氏です。なんというか、軽いショックを覚えました。『タイタニック』のときのあのピュアな感じが好きだっただけに年月を重ね、こうなったかと。横にいた子供に「タイタニックのお兄ちゃん」と説明すると「え〜」と彼らもショックの様子。でしょうねぇ。


私は海底に沈んでいくシーン、ディカプリオ氏のあのピュア美しさに胸にしめつけられ、私の中に永遠に封印すべきだったのだと。
ただ、TV予告ゆえ、全編を通して観ると違った魅力を発見できるだろうかと期待も忘れずなのです。なんせ、相手役がタイタニックの相手役ケイト・ウィンスレットさん。久しぶりのタイタニックペアということでも期待です。


タイタニックでのケイト・ウィンスレットさんは、綺麗なお顔立ちなんだけれどもディカプリオ氏と変わらない身長と頑丈そうな身体。もうちょっと華奢な感じのほうがと思ったがタイタニック沈没の中、生存するというのにふさわしい体型なのだと、ほんと観る側の勝手で失礼な感想を持っていた。人様の体型をどうのというのは本当失礼ですもの。


ディカプリオ氏のトウの立ち方に意見を云えるほど、彼の作品を観ているのかと云えばタイタニックのみというのもまた失礼な話。タイタニックでの彼のイメージを損なうことはしたくないという思いなのだけど、これって演じる側からすると有難くもない話。年月とともにどう成長していくか、演技の幅を広げていくかを期待されるのが本意なのでしょうから。


ジェームス・ディーンが2,3作品でこの世から去ったことは、私のようなファンにとっては助かったという種類のもの。そのイメージが永遠であるためには、そのイメージのときに世間から姿を消すのが美学。ただ、これはたまたまそうなったから美学なわけでそのイメージを永遠にと自ら姿を消すのは美学ではないだろうな。


トウが立った姿を見たくないと思う人に尾崎豊氏もいてる。彼の姿の消し方はどうなんだというところだが、これもまたたまたまそうなったという部類のものと思う私は、助かったという気持ちは隠せない。


すっかりトウが立ってしまった私は、守るべきイメージもなく守るべきは子供達と当分はこの世を満喫しようと思っている。いやはや、トウが立ったと云ってもまだまだ下っ端。トウの立ち方に軌道修正もありかもと、ディカプリオ氏にショックを覚えながら身勝手なことを考えている。